『オールド・ボーイ』(公式HP)

CORVO2004-11-14

監督・脚本:パク・チャヌク
出演:チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・ヘジュン
原作:土屋ガロン(狩撫麻礼)


映画館に行くたびに「おもろいぞ!おもろいぞ!」と言わんばかりに
流れまくる予告に負けた。
雨の夜、警察に保護された酔漢が、迎えに来た友人と帰宅途中忽然と失踪する。
男はビルの一室に監禁され、TVからの情報だけを友に永い監禁生活に耐える。
いつかこの部屋を出て、自分を監禁した男に復讐するために。
15年目のある日、男は突然解放される。
なぜ自分は15年もの間監禁されなければならなかったのか。
解放後、初めての食事を取りに訪れた日本料理屋で気絶する男。
男は店員の女性に保護されるが、その女性のことも信用できない。
何もかもが怪しい。
そしてあっさりと向こうから姿を現す、彼を監禁した男。
男はいったい何者なのか?自分となにか関わりがあった人間なのか?


儒教の国の人だから
スタイリッシュな映像。
生活観の匂い出るような絵作りは、もはや芸術的といっても過言ではない。
そして使いどころをおさえ、実に印象的な効果をもたらす音楽。
主演のテ・ミンシクの実に色気のある演技。
いや、すばらしい映画だった。
作品としてのまとまり、完成度において、カンヌで賞を取るだけの事はある代物だった。
ただ、儒教的価値観やキリスト教的価値観をもたない日本では、
この動機も罠もややインパクトに欠けるんじゃなかろうか。
ネットではあのオチに対して「そんなことで監禁するなんて」という意見が
多く見られるが、いやいや80年代の日本だったら納得するんじゃなかろうかと思う。
なんせ今や日本の風俗は世界でも類を見ないほど乱れきっているからなあ・・・
完成度の高い映画を見たいという人には必見の映画。


それにしてもずっと狩麻撫礼だと思ってた>狩撫麻礼
むろん最終教師のせい。