アトラク=ナクア

とりあえずエンディングまで。
評判どおり、なかなか良い。
特にホコロビから最終章への演出は秀逸。
音楽と演出のレベルは高いなあ。
テキストは、妖怪のお姉さまが主人公となって話を進めていくという設定勝ち。
よって古風な容姿、言動、物腰が実によい雰囲気を作っている。
脚本の仕掛けに関しては、昔の生贄の少女の話が出てきた段階で
分かってしまったので、最終章で明かされた時点では衝撃なし。
しかし“永遠の時間を無為に生きる”というテーマは結構好きなので、
非常に楽しめた。確かに良作である。


反面思ったのは、某TYPE-MOONブランドの2作品のように
プレイヤーに揺さぶりかけて魂を鷲づかみにする悪辣さ、
思い切りの良さにはかけている。
良いシナリオの条件である読者を裏切るという点では弱かった。
時期的によく比較されていた「痕」と比べると、エロは少な目、
シナリオは基本的に一本(ま\2,800だし)でボリューム感はない。
質だけならば同レベルかと思われる。
ちゅうか元々3本立てだったのをバラで出したから
こうなったんだろうなあ。