頭文字D<イニシャルD>

CORVO2005-09-17

製作総指揮:ジョン・チョン / ヤン・イン
製作:アンドリュー・ラウ
監督:アンドリュー・ラウ / アラン・マック
脚本:フェリックス・チョン
原案:しげの秀一
出演:ジェイ・チョウ / 鈴木杏 / エディソン・チャン / アンソニー・ウォン / ショーン・ユー / チャップマン・トウ / ジョーダン・チェン / ケニー・ビー
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結論から言えば、予想以上におもしろかった。
とにかく他の部分をばっさり切り落として“走り”に注力したのが大正解。
原作では数巻かけて秋名山最速の男の正体でウダウダやっているが、もうあっさりさっぱりレッドサンズとナイトキッズを友人にして、須藤のランエボとの戦い→エンジンブロー→エンジン交換、プロジェクトD加入までをやってしまっている。つまり原作のあの長い長い第一部を一本に勘案しているのだが、なんかもうストーリーなんかとっぱらかって設定の一部とエッセンスだけ抽出して見事に映画版『頭文字D』を作り上げている。
香港風の思い切りの良い編集も良いし、アングル、速回しの使い方もリズミカルでセンスが良い。
意外とほぼ原作通りだったのが、鈴木杏が演じた茂木なつき。
最初っから藤原拓海と幼なじみという事になっていて、ああアレはないのかと思ったら、しっかり援助交際の現場を(それも拓海とのことを考えて相手に別れを切り出した直後に)目撃されて、拓海に逃げられた。おいおい、そんな所だけ原作通りですか。(笑)
ともかく、名作ではないし傑作でもないが、痛快娯楽作品の逸品だった。
頭から尻尾の先まであんこの詰まった鯛焼きのような快作。
すばらしい。