ビート・キッズ

 4月3日シネフェスタにて鑑賞。
 2パート。前半は母親に認められるために音楽の天才になろうとした少女が仕切る吹奏楽部の話。
 そこで岸和田から転校して来た少年が参加するのだが、その学校では声楽部がメインで吹奏楽部は指導教師も権力が無い弱小クラブ。吹奏楽部が大きなイベントに出場すると聞いてしゃしゃり出てきた声楽部の責任教師をだまし、本番で予定とはまったく違う演奏をして喝采を浴びる。
 後半は天才少女の強権的な指導に反発した一部勢力の造反により、彼女が吹奏楽部から追い出され、ジャズミュージシャンとなるためアメリカへ。立場が浮いてしまった少年は、これまで停学していた学内のロックバンド、ビートキッズに参加することに。しかし前半部で騙した声楽の先生の陰湿な反対工作をうけ、学園祭での演奏会が窮地に追いやられる。


 当日までまったく知らなかったのだが、相武紗季というアイドルを売り出すための映画らしい。
そしてその相手役として出来レースで選ばれたのが大阪出身のロックバンド、ハングリーデイズということだとか。
そのためか相武紗季をメインにした前半と、ハングリーデイズの後半が、まるで「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のごとくキッパリと別れている。なにせ前半バンドメンバーはちらりと顔を見せるだけ。
 また映画としては、しっとりしたシーン、激しいシーンいずれもしっかりと撮れてはいなかった。脚本、構成、演出、撮影、いずれもダメ。映画として認めるに値しない。アイドルやバンドを売り出すってのはわかるが、その前に映画として成立させて欲しかった。これはファンの集会でぼったくって見せる類の映像であって、一般客に見せるべきものではない。
 また、たまたま我々が鑑賞した時は舞台挨拶だったのだが、相武紗季が帰ると追っかけらしき観客の1割くらいの集団がゾロゾロと劇場を出て行った。ああいうのもどうなんだろうね。