キューティーハニー

おねがい〜おねがい〜傷付けない〜で〜。
というわけでハニーを見た。

その身に宿す秘密のために、秘密結社パンサークロウに狙われる如月ハニー
しかし彼女はその秘密の力を使い、キューティーハニーとして敵と戦う!
それだけの話だった。

畳みかけるような前半にメロメロになった。
特に戦闘員の描写が素晴らしすぎる!今川演出っぽいようにも感じたが、とにかく良すぎる。
また、後半に登場する及川光博のすばらしさ。すごい、ミッチーはすごい。
正直キャシャーンと印象かぶってるのだが、あっちは乖離感をノーブルに演出していて、
こっちはおかしな方向に(ミッチー本来の方向性に近く)演出している。
キャラクターがあまりにもはまりすぎていて怖いくらいだ。
また、悪の秘密結社のコアな部分 - 人の心の闇を代表した部分 - が出ていたのは私として得点が高い。
妄想が暴走しているような映画だった。
そしてアニメパートのオープニングがこれまた出来が良い。
すごい作品だ。
それに出演者リストがとんでもない・・・関係者総出演ですか。
反面、昔から思っていたのだけれど庵野監督は全体の構成がちょっと弱い。
テンポの調整が上手くないので、中盤でかなり疲れる。
実写とアニメの違いがあるのか、レイアウトに疑問を感じたシーンも何点かあった。
また、サトエリ村上淳は、そのキャラクターに見合った撮り方をして欲しかった。
せっかくのキャラクターをいまいち表現し切れていないように思える。
最後のシスタージルとハニーの、愛についての問答も不要だったろう。
せっかくそこまで演出してきたことを、言葉で語らせてしまっている。
映像面では金がないのか工夫の跡が窺われるが、それが分かってしまうのは失敗なのか、
それすらもネタなのか。

なんというか、一線級のプロになった大人たちが、その技術を持ってアマチュア時代の妄想に挑むというか。
すばらしく面白かったのは確か。はやくDVDが出て欲しい。(ぉ
70点。